子宮頸がんワクチンについて

子宮頸がんワクチンは、2013年4月から法律に基づき、定期接種化されたワクチンです。

予防接種・ワクチンに関連する15学術団体で構成される予防接種推進専門協議会は、このワクチンの有害事象の実態把握と解析、ワクチン接種後に生じた症状に対する報告体制と診療・相談体制の確立・健康被害を受けた接種者に対する救済、などの対策が講じられたことを受けて、子宮頸がん予防ワクチンの積極的な接種を推奨しています。

また、日本小児科学会、日本産婦人科学会も推奨しています。

もくじ

 

子宮頸がんワクチンってなに?

ほとんどの子宮頸がんはヒトパピローマウイルス(Human Papillomavirus:HPV)が原因です。

子宮頸がんワクチンとは、ヒトパピローマウイルス(HPV)に対するワクチンで、特に発がん性の高いウイルス株の16型と18型に対するワクチンです。

有効率はとても高く、実際にガンが予防できているデータが発表されています。

抗体が作られる有効率は94%で、実際に子宮頸がんを予防しているというデータが出そろってきています。

子宮頸がんワクチンは、ヒトパピローマウイルス(HPV)に初めて感染することを予防する効果があるので、初めて感染する前に投与する必要があります。既に感染している場合には効果がありません。

子宮頸部へウイルスを運ぶのは性交渉だけと考えられます。はじめての性交渉の前に予防接種をうける必要があります。

HPVポスター_日本小児科医会.png

引用元:日本小児科医会

 

子宮頸がんワクチンを接種できる年齢

子宮頸がんワクチンは9歳から接種可能ですが、無料接種できるのは小学校6年生から16歳になるまでです。

 

ワクチンは2種類ありますが、どちらも3回接種する必要があり、全て接種し終えるまでに約半年ほどかかります。

 

投与方法は「筋肉内投与」で、肩の筋肉(三角筋)の真ん中に注射します。ほかのワクチンが脂肪組織に注入する皮下注射であるので、痛みの感じ方は違います。一般的に皮下注射より筋肉内注射の方が、ワクチンの効果は高くなります。

国として勧奨の予防接種に戻るかどうかは現在検討されていますが、予防接種・ワクチンに関連する15学術団体で構成される予防接種推進専門協議会では、接種を推奨しています。

 

子宮頸がんワクチンの種類

日本で接種できる子宮頸がんワクチンは以下2つです。

  • サーバリックス

  • ガーダシル

サーバリックスもガーダシルも、子宮頸がんの原因であるヒトパピローマウイルス16型18型を予防します。ガーダシルはそれに加え、尖圭コンジローマの原因である6型11型も予防します。子宮頸がんの予防効果に違いはありません。

​サーバリックス(2価)の接種間隔

 

1回目を打ってから1か月以上あけて2回目、1回目から5か月以上、かつ2回目から2か月以上あけて3回目を接種します。標準は1回目から1か月以上あけて2回目、1回目から6か月以上あけて3回目をうちます。

  • 1回目

  • 2回目(1回目の接種から1か月以上)

  • 3回目(1回目の接種から6か月以上

​ガーダシル(4価)の接種間隔

 

1回目を打ってから1か月以上あけて2回目、2回目から3か月以上あけて3回目を接種します。標準は1回目から2か月以上あけて2回目、1回目から6か月以上あけて3回目をうちます。

  • 1回目

  • 2回目(1回目の接種から2か月以上)

  • 3回目(1回目の接種から6か月以上)

予診票

 

​子宮頸がんワクチンの公費接種については、各自治体が配布する予診票が必要となります。予診票をお求めの方は、お住まいの地域の自治体にご確認をお願いいたします。

キャップスクリニック柏の葉キャップスクリニック武蔵小杉におきましては、公費で接種するための予診票を院内に用意しております。

 

子宮頸がんワクチンのポイント

子宮頸がんを予防する

複数の国々(オーストラリア、アメリカ、デンマーク、スコットランド)からの報告では、子宮頸がんワクチンが導入された2007年からの3~4年間で、子宮頸がんの前がん病変(がんになる前の変化)が約50%減少していることが報告され、有効性は明らかと言えます。

しかし日本では、ワクチンが普及していないこともあり、子宮頸がんによる死亡率が増加傾向となっており、毎年10,000人が発症、3,000人が死亡しています。

子宮頸がんは、増加しているイメージがある乳がんを大きく上回るスピードで患者数が増えています。
2000年から2010年において、乳がんは10万人あたり16人から30人に増加していますが、子宮頸がんは10万人あたり24人から85人に増加しています。

副作用の発生頻度はとても低い

副作用については、国主導の調査で、338万人が延べ890万回接種し、2584人報告されました。これは、1万人あたり8人(1万回接種したうち3件)となります。

 

おもな副作用は、頭痛、倦怠感(だるさ)、関節痛、筋肉痛、接種した場所以外の部分の痛み、筋力低下で、このうち回復していないのは186人です。副作用が疑われる症状がでたとしても93%が回復しています。

報道された特殊な症状(けいれん、学習不振、不登校など)を訴えたのは、ごく少数であることがわかりました。

 

長引く痛みや特殊な症状は、複合型局所疼痛症候群(痛みを感じる出来事のあとに、知覚神経、運動神経、自律神経、情動系の症状が発症する慢性的な病気)という名前で呼ばれています。

複合型局所疼痛症候群は、子宮頸がんワクチンは接種していない人にも発症します。

 

日本での調査では、複合型局所疼痛症候群の有病率は、子宮頸がんワクチンを接種した人では10万人あたり27人、接種していない人では10万人あたり20人で、両者にあきらかな差はなく、因果関係はないという結論に至っています。

ワクチン接種後のフォロー体制

ワクチン接種後に生じた症状に対する診療体制、相談体制、専門機関が全国的に整備されました。

さらに、不幸にも健康被害にあわれた方への救済も開始されています。

 

このワクチンに関して、有害事象の発生時も含めた社会としての十分な接種体制が整ってきました。

​子宮頸がんワクチンに関する情報

 

厚生労働省