熱中症について

  • 熱中症の症状

    • めまい、たちくらみ、筋肉の硬直・痛み(こむら返り)、気分不良、吐き気、だるさなどを訴える時は熱中症を疑います。

    • 幼児では顔が赤く、ひどく汗をかいている場合は熱中症を起こしている可能性があります。

    • 体温が40°Cを超え、呼びかけへの反応がおかしい、まっすぐ歩けないなどの運動異常があるときは重症で救急要請が必要になります。

  • 熱中症の対応
    • 涼しいところへの避難:日陰やできればクーラーの効いている室内へ。
    • 脱衣と冷却:衣服を脱がせて体の熱を逃がし、うちわや扇風機で扇いだり、濡れたタオルで全身を拭う。氷嚢があればそれを首、脇の下、太ももの付け根にあてて血液を冷やす。

  • 熱中症になる前の予防が一番たいせつ

    • 熱中症の起こしやすい環境(運動時、運動していなくても高温多湿の室内で長時間過ごす)では水分補給に心がけてください。

    • お茶や水など塩分の含まない水分の摂取だけでは、熱中症を重症化させることがあります。

    • 塩分が多く含まれている経口補水液(OS-1など)が適していますが、予防であればスポーツドリンクでも大丈夫です。

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熱中症の症状・対応方法

1. 熱中症ってどんな病気?

熱中症は重篤な症状をきたしますが、予防可能な疾患であり、発症させないことが重要です。

高温多湿下での運動(小児の場合、運動をしていなくても高温多湿下で長時間過ごす場合も含む)や、汗が多量に出ているにもかかわらず塩分などを含まない水分の摂取は、重度の熱中症を発症させる危険があります。

 

熱中症は若年男性と中年男性、高齢者に好発し、特に若年男性群はスポーツ場面での発生が多くなっています。

 

熱中症による死亡数は、1968年から2007年までの40年間で、6770件と大変多くなっている現状です。

年ごとの推移はそれぞれの年の気象条件によって大きな変動がみられます。

小児における死亡数では0歳、10歳代に多くなっています。

2. 熱中症の症状

熱中症は、軽症から重症まで

  • I度の熱痙攣と熱失神(軽症)

  • II度の熱疲労(中等症)

  • III度の熱射病(重症)

の3つに分類されます。

 

軽症から重症までどのような症状が出るのか列挙させていただきます。

 

I度〜軽症〜

  • 体温平熱〜38°C未満

  • 量に汗をかいている

  • 皮膚が冷たい

  • 顔色が蒼白

  • 四肢(手足)の痙攣がある

  • 腹痛、嘔気、嘔吐

  • めまい、たちくらみ、失神

 

II度〜中等症〜

  • 体温40°C未満

  • 汗をかいている

  • 顔色が蒼白

  • 呼吸がはやい、脈がゆっくり

  • 血圧が軽度低下している

  • 嘔気・嘔吐、めまい

  • 痛みを伴う筋肉の痙攣

  • 脱力感

  • 興奮状態

  • 意識状態が悪い

 

III度〜重症〜

  • 体温40°C以上

  • 汗をかいていない

  • 皮膚が赤い

  • 皮膚が乾燥している

  • 意識がない

  • 脈がゆっくり、血圧が低い

  • 嘔吐、下痢

熱中症の対応方法・治療

3. 上がった体温を下げる

熱中症の対応方法についてご説明します。

まず、運動をしている場合には、すぐに運動をやめ、涼しい風通しのよい場所へ移動します(クーラーの効いた室内が望ましい)

その後は速やかに医療機関を受診し、適切な処置を受けることが重要です。

 

熱中症の重症度によって治療法は異なりますが、治療の基本は、「速やかな身体の冷却」と、「水分、塩分補給による脱水状態の改善」です。
応答が明瞭で意識がはっきりしていれば、水分の経口摂取(口から飲む)は可能ですが、強い吐き気や意識障害がある場合は点滴が必要になります。

4. 体温を下げる4つの方法

上がってしまった体温は、以下4つの方法を利用し、効率的に冷却することが重要です。

  1. 放熱
    環境温度を下げる→涼しい場所に移動する。衣服を脱がせて体から熱の放散を助ける

  2. 伝導
    低温の液体との接触→冷水浴、水枕、クーリングマットなど使用する。氷嚢があれば太い血管が皮膚の直下を流れている頸部、脇の下、大腿の付け根に当てるのも有効

  3. 対流
    送風により体の周囲の断熱帯を取り除く(うちわで扇いだり、扇風機などで風を送るなど)

  4. 気化
    湿度の低いところで体の表面に水滴を噴霧し、気化熱で体温を下げる
    水滴の温度は体温よりやや低い程度の微温湯が効率的(表皮の血管収縮を起こさない温度)
    その後、濡れたタオルで体をふく

体を冷却することは、医療機関を受診しなくてもすぐにできる対処法です。

状態が悪い時は、ここでご紹介した体を冷やす方法を行ってあげてから、速やかに医療機関を受診してください。

5. 熱中症の予防方法

 熱中症の重症度と治療法をご紹介しましたが、やはり熱中症は予防することが一番重要です。

 

高温多湿下での適切な種類そして適切な量の水分摂取は、熱中症を予防するために有効です。

お茶や水を飲んでいるだけでは、体内には水分は吸収されません。

 

「電解質:ナトリウムやカリウム」と呼ばれる物質が入った体液に近い水分を取ることが必要です。

スポーツ飲料や経口補水液と呼ばれるもの(OS-1など)がそれにあたります。

 

熱中症は暑さに慣れていない人に多くなる傾向があります。

予防として、日頃から適度に外遊びを奨励し、暑さに慣れさせましょう。

 

熱中症は命を落とすこともある重篤な病態です。

日頃から熱中症の予防を心がけ、ここで解説した重篤な熱中症の症状(特に熱が40°Cを超え、発汗がなく、意識状態が悪い)がある場合には、速やかに医療機関を受診しましょう。